ドラえもん

ドラえもん『ロボット王国』がトラウマな理由4選!怖い一方で感動シーンもあり!

映画『ドラえもん のび太とロボット王国』って、どうしてトラウマになるの?

ぽちたろう
ぴのママ

まかせて!すでに観た人にも、これから観る人にも分かりやすく、トラウマになる理由を分析してみたよ。

こんにちは!

80年代にアニオタだった『ぴのママ』です。80年代後半から、90年代前半にかけて、小学生時代を過ごしました。

『ドラえもん』は物心ついた時から大好きな作品で、小学生時代はクラスで一番の「ドラえもん通」として知られていました。

40代の現在もその愛は変わらず、漫画やアニメに触れ続けています。

今回は、トラウマになると評判の映画『ドラえもん のび太とロボット王国』について、何故そんなに怖いのか理由を考察します。

  • 子どもの頃に観て怖かった記憶があるので、改めて理由を知りたい
  • 観てみたいけれど、どんなところがトラウマになるのか予め知っておきたい
  • 『ドラえもん』が好き

こんな方におすすめの記事です。

▲▲あらすじ程度のネタバレあり!ご注意ください▲▲

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①ドラえもん『ロボット王国』とは?

正式名称『ドラえもん のび太とロボット王国(キングダム)』は、2002年3月9日に公開された、大山のぶ代さんら旧声優陣による映画です。

漫画化は、藤子・F・不二雄先生の昇天後にそのライフワークを引き継いだ、・F・不二雄プロの岡田康則氏によってなされました。

『月刊コロコロコミック』2002年2月号から3月号に掲載されたのち、『大長編ドラえもん』シリーズの22作目として単行本化されました。

ロボットとの友情を描いていますが、一部のシーンがトラウマ級として名を残しています。

水田わさびさんのバージョンでは、2024年の時点でリメイクはされていません。 

②ドラえもん『ロボット王国』のあらすじ

ぴのママ

原作漫画とアニメはほぼ同じストーリー展開で、以下のようになっているよ。

異世界のとある家の庭先で、ロビーと呼ばれるお手伝いロボットと、小さな女の子が仲睦まじく触れ合っていました。

そこへ、国の役人と見られる群勢が押し寄せ、女の子の目の前で、ロビーを強制的に連行していってしまいます。

場面は変わり、追っ手から逃げるロボットの母子。

母親は身を挺して息子を逃がします。

そこへ、時空乱流が発生。息子のロボットは天の渦の中へ巻き込まれていくのでした。

その頃、地球の空き地では、スネ夫がロボット犬・アソボを自慢していました。

帰宅したのび太は、早速ドラえもんにペットロボットをねだりますが、ドラえもんは「ぼくがいるのに」と怒って出て行ってしまいます。

諦めきれないのび太は、勝手に未来デパートに大量のロボットを注文。

届いたロボットたちが、街中で問題を起こして慌てるのび太は、ドラえもんに事情を話し、全てのロボットを返品してもらうことに。

しかし、一体だけ、男の子の姿をしたロボットが残っていました。

気絶しているその子が地球のロボットでないことに気がついたのび太とドラえもんは、しずか、ジャイアン、スネ夫とともに、男の子が辿ってきた時空の道をタイムマシンで逆行することにより、その子を国に送り届けることにします。

到着した国で最初に見つけた家が、偶然にもロボットのお医者さんの家でした。

男の子を治療してもらう間、5人は医者の先生から話を聞きます。

なんでも、その国では昔はロボットと人間が仲良く手を取り合って暮らしていたとのこと。それが今になって、国はロボットの感情を抜き取り、ただの道具に改造する計画を押し進めているというのでした。

やがて、男の子=ポコは意識を取り戻しますが、目をはなした隙に失踪。

おそらくママを探しに行ったと考える5人でしたが、役人に見つかれば改造されてしまうと心配し、ポコを探しに出かけることにしますが…?!

③ドラえもん『ロボット王国』がトラウマになる理由4選

あらすじを踏まえ、「ロボット王国」が怖いと言われる理由として、以下の4点を探っていきましょう。

  • 感情を抜き取られるロビー
  • 臨場感あふれる逃走シーン
  • 重苦しいストーリー展開
  • 茶色い風景描写

ひとつずつ紹介していきます。

3-1. 感情を抜き取られるロビー

映画全体を通して、最もトラウマだと言われるシーンは、なんと開始早々に現れます。

仲良く触れ合うロボットのロビーと人間の女の子。

微笑ましいシーンから一変。ロビーが強制連行され、女の子が泣くという不穏なシーンに変わります。

その後の物語の合間にも、ロビーが改造工場で他のロボットとともに縄で数珠つなぎにされ、歩かされているシーンが挟まります。

そして、やがて女の子の元に帰ってきたロビーは、感情を無くし、ただ事務的に決められたセリフを言うだけの道具となり果てていたのでした。

ロビーは、のび太たち主要キャラクターと一切関わりのないキャラであるにも関わらず、視聴者に強烈な印象を残しました。

女王が改心した後も、ロビーが感情を取り戻す場面が描かれていないのも気になりますね。

強制連行のモデルはアウシュビッツ?

個人的には、ロビーが連行されるシーン、改造工場で歩かされているシーンなどから、『ライフ・イズ・ビューティフル』※のシーンを思い起こしてしまいました。

※1997年のイタリア映画。第二次世界大戦中のユダヤ人強制連行が描かれている。

『ロボット王国』の内容とはズレるのですが、ロボットどころか「人間」を「人間」として扱っていない時代があったことを思い出して、改めて恐ろしいと思いました。

本当にロボットと人間は対等だったのか?

個人的には、「ロボットと人間が仲良くしていた時代」のロボットの描かれ方が、男性は庭師で人間の女の子を「お嬢様」と呼んでいたり、女性は家政婦だったりと、奴隷制時代のアメリカ家庭での黒人奴隷のようだと思いました。

「仲良くしている」という設定のはずが、ちっとも対等ではない描かれ方に、人間の自己中心性を感じて逆に怖かったです。

3-2. 臨場感あふれる逃走シーン

初期のドラえもん映画は、迫力があるはずのシーンが原作の静止画の写しだったりと、いまいち臨場感に欠けていました。

しかし、『ロボット王国』では、アニメーション技術が発展したようで、手に汗握るシーンへと進化していました。

特に、冒頭でポコとママが追っ手から逃げるシーンは、大画面で観たら怖かっただろうなと思います。

滑るように走る追っ手の乗り物の動きが、米映画『スターウォーズ エピソード1』の「ポッドレース」を彷彿とさせたものの、上下に無駄な動きがなく前進するので、スピード感満点でした。

追っ手の連れているロボット犬も、生き物らしい丸味がなく、骨ばった青色だったところも、秀逸なデザインだと思います。

また、タイムマシンが時空の乱れに遭遇したシーンもすごい迫力!

タイムマシンの構造はただの一枚の板であり、捕まるところがほぼない形態なので、今にも落ちやしないかとヒヤヒヤしました。

これらのシーンにコンピュータ技術が使われていたかどうかは不明ですが、いかにも「コンピュータで作りました」的な手抜き感がなかったのも良かったですね。

3-3. 重苦しいストーリー展開

『ロボット王国』は、ドラえもんとゴリラロボットの対決など、ところどころにコミカルなシーンを挟みながらも、大筋は悲しく重いストーリーとなっています。

ロビーが改造されるシーンはホロコースト(ユダヤ人虐殺)を思い起こさせるし、ポコとママが逃げるシーンは、アニメ『銀河鉄道999』の冒頭シーンを思い起こさせます。

ラストで、ロケットに乗ったドラえもんが死ぬ運命に陥り、のび太に今際の別れを告げるシーンなどは米映画『アルマゲドン』を思い出しました。

ぴのママ

振り返ると、「見たことあるシーン」の寄せ集めだった感も否めないね。

しかし、一番重かったのは、女王のジャンヌがロボット改造計画を押し進める原因が「父親がロボットを助けたことで亡くなった」という過去です。

それまでは勧善懲悪が多かったドラえもん映画の歴史の中で、「人間の心を歪めるに余りある不運」というのは妙に現実感があり、「やり場のない悲しみ」を受け止めなければいけないのは、小さな視聴者には少々重いかもしれませんね。

ジャンヌが改心する際に、父親の事を思い泣くシーンは迫真の演技でとても良かったです。

ジャンヌの声は新山千春さんが演じていたのですが、「下手だった」というレビューをチラホラ見かけるのが私的には不思議です。

3-4. 茶色い風景描写

ポコの国に来てからというものの、夜は夜で暗いし、昼間も空が茶色で描かれていました。

最後の虹のシーンとの対比のためかもしれませんが、「青空が描かれない」というのも、視聴者の心を暗くする要因になっています。

現実でも、雨の日には何か気分が晴れないように…。

④ドラえもん『ロボット王国』は感動する?

暗めで既視感も多い『ロボット王国』ですが、実は「感動した」というレビューも多い作品なのです。

感動ポイントとして挙がっているシーンは大きく分けて二つ。

一つは、ロケットに乗って死にゆくドラえもんが、のび太に別れを告げるシーンです。

「ベタだけど」「助かるって分かってるけど」泣けたという声が高いです。

もう一つは、ラストで家に帰ってきた時のシーン。

ポコとママの絆を見て、「自分もママに会いたくなった」と言うのび太、しずか、ジャイアン、スネ夫。

地球に帰還し、それぞれの家でママに甘えます。

野比家でも、ママに抱きつくのび太を見て、ドラえもんが一言「いいなぁ、みんなママがいて」。

それを聞いたママが「あら、ドラちゃんだって私の子どもよ」と言い、ドラえもんがママに泣きつくのです。

怒るシーンの多いママですが、本当は優しいママなんですね。

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ぽちたろう

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⑦ドラえもん『ロボット王国』がトラウマになる理由まとめ

『ドラえもん のび太とロボット王国』は、異世界のとある国で起こる「ロボット改造計画」に対抗する物語です。

ロボットと人間の、種族を超えた友情がテーマとなっています。

ロボット王国がトラウマになると言われる理由は以下の通りです。

  • 感情を抜き取られるロビー
  • 臨場感あふれる逃走シーン
  • 重苦しいストーリー展開
  • 茶色い風景描写

トラウマになったとの声がある一方で、感動したというレビューも多い作品です。

勧善懲悪でないストーリーが好きな方におすすめ!

ぽちたろう
ぴのママ

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