映画『ドラえもん のび太の新恐竜』にピー助が再登場するって本当?
まかせて!この記事を読めば、真相がバッチリ分かるよ。
こんにちは!
80年代にアニオタだった『ぴのママ』です。80年代後半から、90年代前半にかけて、小中学生時代を過ごしました。
『ドラえもん』は物心ついた時から大好きな作品で、小学生時代はクラスで一番の「ドラえもん通」として知られていました。
40代の現在もその愛は変わらず、漫画やアニメに触れ続けています。
今回は、2020年に公開した映画『ドラえもん のび太の新恐竜』に、同じく映画『ドラえもん のび太の恐竜2006』のメインキャラクターである「ピー助」が再登場したのはどのシーンなのか、本当にピー助で間違いないのかなど、真相を徹底的に解説します。
- ピー助が再登場したとされるシーンはどこ?
- 本当にピー助なの?
- ピー助かどうか曖昧なのは何故?
- そもそも『ドラえもん のび太の新恐竜』は面白いの?
こんな疑問を解決します。
▲▲あらすじ程度のネタバレあり!ご注意ください▲▲
★当サイトはアフィリエイト広告を利用しています★
初回2週間無料!
『ドラえもん』新旧・映画を観るならABEMAプレミアムがおすすめ!
①『ドラえもん のび太の恐竜2006』ピー助とは?
「ピー助」をご存知ない方のために、そもそも「ピー助」とは誰なのかを紹介します。
1-1. ピー助が登場する作品は?
ピー助は、漫画『大長編ドラえもんvol.1 のび太の恐竜』および映画『ドラえもん のび太の恐竜』に登場する首長竜です。
映画は、1980年に大山のぶ代さんら旧声優陣によって初めてアニメ化されました。現在も続いている『ドラえもん』映画史の記念すべき第一作目です。
ピー助の声は、ドラミちゃんと同じ横沢啓子さんが務めています。
アニメ『ドラえもん』は2005年に声優が総入れ替えとなりましたが、入れ替え後に初めて製作された映画が、これまた1980年版をリメイクした映画『ドラえもん のび太の恐竜2006』なのです。
『のび太の新恐竜』に再登場したとされるのは、この2006年バージョンの「ピー助」です。
声は神木隆之介さんが務めました。神木さんは1993年生まれなので、当時13歳くらいでしょうか。そう考えるとピー助がますます可愛らしく見えます。
1-2. 『ドラえもん のび太の恐竜2006』のピー助
2006年版のストーリーは、終盤こそ原作漫画や1980年版と異なりますが、序盤から中盤にかけては原作を踏襲した展開となっています。
『のび太の恐竜2006』あらすじ
スネ夫に恐竜の爪の化石を自慢されたのび太。
負けじと近所の地層を掘ったところ、自力で恐竜の卵の化石を発見します。
秘密道具「タイムふろしき」の力によって孵化した卵から生まれたのが、首長竜の「フタバスズキリュウ」でした。
「ピューイ」という鳴き声から、のび太は「ピー助」と名前をつけて可愛がります。
ピー助ものび太を慕いますが、成長するにつれて身体がどんどん大きくなり、21世紀で人目を阻んで飼い続けることが出来なくなってしまいます。
のび太とドラえもんは、「タイムマシン」でピー助を白亜紀に返すことにしますが…?
…その後、様々な冒険を経たのち、ラストではピー助とのび太はお別れすることになります。
のび太の成長と、ピー助の新たな人生(竜生?)の始まりを示唆する感動的なラストだったよ。
1-3. ピー助は恐竜ではない?
余談となりますが、実はピー助は正式には「恐竜」ではありません。
ピー助の属する「首長竜」は、分類学的には「恐竜」とは比較的遠い特徴を持つグループなのだそうです(※参考記事:首長竜は恐竜ではない)。
また、2011年には首長竜の化石が妊娠していたことが判明し、首長竜は卵ではなく、哺乳類と同様に赤ちゃんを産むらしいことが分かりました(参考記事:首長竜は胎生だった?)
80年代初頭の科学的知見や藤子・F・不二雄先生の誤解もあってか、ピー助は「恐竜」であるように描かれ、「卵から産まれる」とされていますが、この辺りは目をつぶり、ストーリーを楽しむべきでしょう。
②映画『ドラえもん のび太の新恐竜』とは?
『のび太の恐竜2006』から14年後、2020年に公開されたのが、映画『ドラえもん のび太の新恐竜』です。
コロナの影響で、春の公開予定だったのが夏に延期されました。
この映画も、導入部は『のび太の恐竜2006』と酷似しています。
すなわち…
- ジャイアンやスネ夫にバカにされたのび太が自力で卵の化石を発見
- 「タイムふろしき」で卵を孵す
- 生まれた恐竜と絆を深める
- 現代で飼う限界がきて白亜紀に返しにいく
…という流れ。
そしてラストは「育てた恐竜との別れ」で終わるのも『のび太の恐竜2006』と同じです。
違うのは、生まれた恐竜が『恐竜2006』ではピー助だったのに対し、『新恐竜』では「キュー」と「ミュー」と名付けられた双子の恐竜であることです。
キューとミューは今までに発見されたことのない新種で「新恐竜」(のび太はノビサウルスと命名)とされています。羽が生えていて鳥の祖先のように描かれているのも、前作以降に発表された学説の影響を感じますね。
よく食べてすぐに飛べるようになったミューに比べ、キューは身体が小さく、いつまで経っても飛べません。
そんなキューと、逆上がりが出来ない自分とがシンクロしたのび太の心の成長が、物語の要となっています。
導入部とラストこそ『恐竜2006』と似たストーリーではありますが、中盤の「冒険部分」は異なった展開となっています。すでに『恐竜2006』を観たという方も、中盤は新鮮な気持ちで楽しめるでしょう。
③『ドラえもん のび太の新恐竜』にピー助が再登場するシーンはどこ?
『のび太の新恐竜』に『のび太の恐竜2006』のピー助が登場するのは、どのシーンなのでしょうか?
映画版はもちろん、漫画版と小説版についても紹介していきますよ。
3-1. 映画版
冒険の中盤、ジャイアンとスネ夫とは別行動を取っていたドラえもん、のび太、しずか、キューとミューは、巨大な翼竜(ケツァルコアトルス?)に襲われそうになります。
タケコプターで上空に逃げる人間+ロボット。
恐竜のミューは自力で飛んで逃げますが、キューだけが翼竜が狙う崖の上に取り残されてしまいます。
「飛ぶんだ、キュー!!」と叫ぶのび太の声を受け、思い切って崖から踏み切ったキュー。
しばらくは飛べた…かと思いきや、結局は落ち始め、助けに来たのび太共々、海の中へ落ちてしまいます。
海の中で手を取り合うのび太とキュー。そこへやって来たのが首長竜の群れ。
そのうちの一匹が、背中にのび太とキューを乗せ、海岸へと運んでくれます。
のび太は気を失っていて、助けてくれた首長竜の姿は見ていません。しかし、その背中に揺られながら、夢との狭間の中で、ボールで遊ぶ首長竜の赤ちゃんの姿を見るのでした。
※画像はイメージです
作中ではのび太が「ピー助」と呼ぶシーンはなく、助けてくれたのがピー助であるかどうかは曖昧にされています。
しかし視聴者は「ピー助に違いない」と思い、更にエンドロールで「ピー助 神木隆之介」の文字を確認することになるのです。
3-2. 漫画版
漫画版は、『月刊コロコロコミック』に2019年10月号 から2020年3月号にわたって連載され、後に単行本が発売されました。絵は、むぎわらしんたろう氏が描いています。
漫画版では、冒頭でスネ夫たちと「恐竜展」に行ったのび太が「フタバリュウ」のパネルを見て、はっきり「ピー助だ!!」と言って、ピー助との日々を回想しています。
キューとミューの卵を温めている時にも「次に出会える恐竜はどんな子かな…」とピー助を思い出しています。
映画にもあった海のシーンでも、気を失ってはいるものの、夢の中でピー助のことを思い出し、名前を呼んでいます。
映画版と比べて、漫画版ではかなりはっきりと「助けてくれた首長竜はピー助である」ことが示されているよ。
作品全体の出来としても、私は映画よりこちらの漫画版の方が好きです。
何故かというと、映画はBGMや3D映像、カメラワークなど、ストーリー以外の部分で「見せよう見せよう」とする製作者の意図が邪魔っけなんです。次から次へと目に入る刺激で、「視聴者が想像する」ための余地を全然与えてくれないんですよね。
その点、漫画版は「ストーリーを味わう」余白を残してくれているような気がします。
この『映画ストーリー』の漫画シリーズは、作品によって、むぎわらしんたろう氏が描いているものと岡田康則氏が描いているものがあります。F先生と比べるとそれぞれに独特のクセがありますが、フィルムコミックよりは読みやすくて好きです。
映画より感動できる場合もあるので、おすすめだよ。
3-3. 小説版
小説版は、2020年2月に小学館ジュニア文庫より新書判、小学館文庫より文庫判が発売されました。著者は涌井学氏。
小説版では、映画同様、冒頭には登場しません。
海のシーンでは、助けられた時点でのび太は気絶しておらず、首長竜の姿を見ています。
やさしそうな目でのび太とキューを見下ろしている。首長竜だ。(中略)
いつの間にか涙があふれていた。不思議な涙だった。悲しいわけじゃなく、うれしいわけじゃなく、ただひたすらにあったかい涙。(中略)
のび太は首長竜の背中に顔を埋めた。すごく安心する。(中略)
「キミが…、助けてくれたんだね…」
小説 映画『ドラえもんのび太の新恐竜』著:涌井学 小学館文庫P144~145
のび太は首長竜を「キミ」と呼んでいますが、「ピー助」とは呼んでいません。
のび太が「キミ」を「ピー助」という意味を込めて言ったのか、ただ単に「あなた」という意味で言ったのかはハッキリせず、映画と同様、煙に巻かれた描写となっています。
のび太自身は忘れているのに、読者にはのび太が何故そんなに安心したのかが分かるという、不思議なシーンとなっているよ。
④『ドラえもん のび太の新恐竜』でピー助の再登場が曖昧な理由
以上のように、『ドラえもん のび太の新恐竜』に登場した首長竜がピー助であるかどうかは、とても思わせぶりな描かれ方となっています。
何故そんなに曖昧な描写になったのか、理由を考えてみましょう。
4-1. 物語に新鮮味をもたせるため
映画の冒頭では、スネ夫やジャイアンが「恐竜なんているわけない」「のび太が恐竜の化石なんて見つけられるわけない」とバカにしています。これは、以前にピー助と旅を共にした仲間のセリフとは思えません。映画の中では、ピー助がいた過去はなかったことになっているのです。
また、のび太が恐竜が絶滅した理由を問うて、しずかちゃんが「隕石が…」と説明していますが、これもかつての映画『のび太と竜の騎士』の記憶があれば当然のび太も知っているはずの内容であり、『竜の騎士』での冒険も本作ではなかったことにされています。
しかし、ここは目をつぶるより仕方ありません。何故なら、全てを「あったこと」にすれば、彼らは小学5年生のうちに何回冒険したかという話になってしまうからです(しかも冒険の多くは夏休み中であることを考えると更に不自然)。
恐竜に関しても、「以前も化石を見つけたことがあるけど」「育てたことがあるけど」っていうよりは、初めての経験として描く方が新鮮味があるに決まっています。
よって、『新恐竜』ではピー助との冒険はなかったことにされているのでしょう。
『新恐竜』の脚本家・川村元気氏もラジオで『恐竜』と『新恐竜』はパラレルワールド(交錯しない並行世界)だと語っているよ。
4-2. 時代背景に矛盾が生じるため
『恐竜』でのび太たちがピー助を返しに行った時代は一億年前とされています。Wikipediaによると、フタバスズキリュウが生息していたのは、白亜紀の最後から3番目のサントニアン期(約8500万年前)なんだそう。
一方、『新恐竜』でキューとミューを返しに行った時代は6600万年前。大量絶滅直前のマーストリヒチアン期となっています。
従って、生息した時代の違いから、いるはずのないピー助がいたという矛盾を鑑みて、曖昧にしたものと考えられます。
矛盾があるなら出さなければ良いのに敢えて登場させたのは、「ファンサービス」の意味合いが大きいんじゃないかな。
「いない」とも言い切らず、「いるはずがない」のに「いた」と信じる余地を残すところが、藤子・F・不二雄らしいSF(少し不思議)ワールドだよね。
⑤映画『ドラえもん のび太の新恐竜』感想
最後に、映画『ドラえもん のび太の新恐竜』を観た私の感想を紹介します。
視聴の参考にしてね。
5-1. ストーリー
正直、既視感の連続でした…。
導入部とラストの展開は『のび太の恐竜』そのもの。「目でピーナッツを噛む」というセリフも『ドラえもん』の単行本で見たことあるし(てんとう虫コミックス2巻 「オオカミ一家」)。
絶滅の原因となった隕石から恐竜を救う展開は、映画『のび太と竜の騎士』でもう観たし…。タイムパトロールが動物の皮を被って潜んでいるのは、映画『のび太の日本誕生』でもう観たし…。ラストで落ちるのび太をキューが救うシーンは、ジブリ映画『魔女の宅急便』で観たことあるし…。
脚本の川村元気氏は、F先生をリスペクトするため「敢えて似せた」と語っていますが、往年のファンからすると、「二番煎じは本家より劣るに決まっているのに…」という気持ち。
しかし、のび太とキューがそれぞれ逆上がりと飛ぶ練習を続けるシーンは感動しました。自分も苦手なことが多いので励まされました。
…とは言ってもやはり「よくあるストーリー」の域は出られません。
ある意味「王道」のストーリーですが、『週刊少年ジャンプ』でも結局は似たような王道がウケるのと同様、万人ウケ、子どもウケを狙うなら外さない攻め方だと思います。
性的な刺激や残忍なシーンがあたかも必須であるかのような昨今のアニメに比べれば、安心して子どもに見せられるアニメであることに間違いありません。
まとめると、子どもにはおすすめ。
幾多の作品に触れて来た大人には物足りないかな…というストーリーです。
5-2. 作画
※画像はイメージです
白亜紀の森の景色は綺麗でした。キャラクターデザインや色使いもまあまあ良い。
ただ、3D?で描かれた恐竜たちがいただけません。
おそらく製作者陣は「リアルに見せるため」3Dを取り入れたのだと思いますが、キャラクターの絵柄と全く違う質感のため、むしろ3Dの部分だけが浮いてしまい…つまり、ウソっぽく見えてしまい、キャラクターと同じ世界線にいるように見えないんですよね。3Dの「映像」が流れている「画面」の前で、キャラクターたちがワーキャー言っているように見えてしまいます。これは残念です。
5-3. 声優
いまいちな部分を先に挙げると、どうも「のび太」がしっくりきません。そこそこカッコいいヤツに見えちゃうんですよ。
本当は、原作ののび太は「どうしようもないヤツ」なんですよ。だから感情移入できるんです。弱いからこそ感じる世界を描くのが、F先生は非常にウマいんです。私の心を手に取られたような気がするんです。
対して今ののび太を見ると、「もともとベースが良いんだから、そりゃ出来るよね。まぁ私には無理だけど…」ってなっちゃう。
…テレビアニメでは映画ほど違和感ないんですけどね。
ピー助の声優は『恐竜2006』から引き続いて神木隆之介さんです。2006年に13歳頃だった神木さんは本作では27歳頃でしょうか。出番は「ピューイ」と一鳴きのみです。
そしてタイムパトロールが豪華声優となっており、なんと、木村拓哉さんと渡辺直美さんです!
上映情報は過去のものです
『映画ドラえもん のび太の新恐竜』大ヒット上映中!!
— 【ドラえもん公式】ドラえもんチャンネル (@doraemonChannel) August 13, 2020
ドラえもんチャンネルには、ゲスト声優の木村拓哉さん、渡辺直美さんのインタビューや「映画感想&写真投稿キャンペーン」など、映画がさらに楽しくなる情報が満載です!https://t.co/6LGA4D2oCz pic.twitter.com/4Kj7i6wOVd
木村拓哉さんは演技が上手くないイメージがあったんですが(←失礼)、声優が本職の皆さんと比べると抑揚がオーバー過ぎず、自然な感じが良かったです。決して下手ではありませんでした!
渡辺直美さんは芸人が本職かと思いますが、声は色っぽくて、吹き替えでは美人のキャラクターも多いイメージがあります。
神木さん、木村さん、渡辺さんのファンなら、それだけで観る価値はあるよ。
⑥映画『ドラえもん のび太の新恐竜』を視聴できるサービス
映画『ドラえもん のび太の新恐竜』は、以下のサービスで視聴することができます。
各サービスでは、初回に限り無料お試し期間を設けています。
無料期間内に解約手続きを行えば、料金は一切かかりません。解約手続きはweb上で簡単に行えますので、ご安心ください。
動画配信
サービス名 | サービス内容 | 初回無料 |
Amazonプライム・ビデオ | 見放題 | 30日間 |
ABEMA | 見放題 | 2週間 |
※配信状況は2024年1月時点のものです。最新の状況は各動画配信サービスでご確認ください。
宅配レンタル
サービス名 | サービス内容 | 初回無料 |
【TSUTAYA DISCAS】 | レンタル可 | 30日間 |
DVDを楽しむならDMM! | レンタル可 | 30日間 |
ゲオ宅配レンタル | レンタル可 | 30日間 |
どこで観るか迷ったら、『ドラえもん』新旧・映画が見放題のABEMAプレミアムがおすすめです。初回2週間無料!
映画は大山のぶ代版も水田わさび版も全作見放題だし、テレビアニメも最新話の見逃し配信のほか、定期的にエピソードの入れ換えがあるから、選んでおいて間違いはないよ。
会員にならなくても無料で視聴できる『ドラえもん』のテレビ作品も何本かあるから、まずは気軽に試してみるのもいいね。
⑦映画『ドラえもん のび太の新恐竜』ピー助の再登場まとめ
ピー助は映画『ドラえもん のび太の恐竜』で、のび太が育てた首長竜です。
映画『ドラえもん のび太の新恐竜』では、中盤に、海でのび太とキューを助ける首長竜が登場しました。
劇中ではこの首長竜が「ピー助」だと名言はされていませんが、おそらくはそうであることがエンドロールや漫画版から推察できます。
『恐竜2006』も『新恐竜』も両方観たくなってきたよ。
「ABEMAプレミアム」と「Amazonプライム・ビデオ」なら、初回無料で新旧ともに視聴できるからおすすめだよ。