ドラえもんの鈴って、何か役に立っているの?
まかせて!この記事を読めば、鈴の役割と、ドラえもんが鈴を大切にしている理由が分かるよ。
こんにちは!
80年代にアニオタだった『ぴのママ』です。80年代後半から90年代前半にかけて、小中学生時代を過ごしました。
『ドラえもん』は物心ついた時から大好きな作品で、小学生時代はクラスで一番の「ドラえもん通」として知られていました。
40代の現在もその愛は変わらず、漫画やアニメに触れ続けています。
今回は、そんなドラえもんの鈴の機能や、鈴にまつわる思い出を紹介します。
- ドラえもんの鈴にはどんな機能がある?
- ドラえもんが鈴にこだわる理由は?
- 鈴の思い出が観られる映画は何?
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①ドラえもんの鈴の役割
原作やアニメの初登場時から、ドラえもんの首輪には鈴がついています。
どうやら、この鈴は、四次元ポケットと同様、「ドラえもん本体」を購入すればもれなく付属される「標準装備」のようです。
高級ロボット(自称)のドラえもんに付いているくらいですから、ただの鈴ということはないでしょう!
では、この鈴にはどんな機能がついているのでしょうか?
鈴にまつわるエピソードとともに紹介します。
1-1. 猫を集める
ドラえもんの鈴にまつわる設定で一番有名なのは、おそらく「ネコ集め鈴」という名前で、「本来はネコを集める機能があったが壊れている」という設定ではないかと思います。
この設定は、1976年に発行された、てんとう虫コミックス『ドラえもん』11巻にも記載されているため、かなり初期からある設定だと思われます。
ドラえもん11巻(てんとう虫コミックス)しかし、アニメではこれより前…つまり、壊れていない状態の「ネコ集め鈴」が登場した回も確認できたので、紹介します。
1973年8月5日放送「くるった腹時計のまき」
ファン以外にはあまり知られていませんが、『ドラえもん』のアニメには、1979年に始まった「テレビ朝日版」より前に、1973年に放送されていた「日本テレビ版」のアニメがあります。
現在は「テレビ朝日版」の世界観を覆すことになりかねないからか、一切再放送されない上にDVD等もなく、一般視聴者が観ることは困難になっています。
そんな幻の日本テレビ版『ドラえもん』で、鈴が「ネコジャラリン」という名前で登場したとの情報があります。
猫を呼び集める機能は故障しておらず、機能していたとのことです。
1980年1月22日放送「身がわりバー」
「日本テレビ版」の6年後、1979年に始まった「テレビ朝日版」アニメの初期のエピソードで、ドラえもんの鈴がネズミに盗まれ、天井裏へ持っていかれたお話があります。
「いいじゃない、あんな壊れた鈴」と言うのび太に対し「いつか直すつもりだったんだよ、大事な鈴なんだ」とドラえもん。
秘密道具「身がわりバー」で体を入れ替え、のび太に取ってきて貰っています。
この時にはすでに「ネコ集め鈴」の機能が壊れていたことが判っています。
それでもドラえもんは「大事な鈴」だと言っていました。
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ドラえもんプラス 6巻(てんとう虫コミックス)1980年10月29日放送「ドラえもんのすずそうどう」
「身がわりバー」の騒動から9ヶ月後、同じくアニメのエピソードで、ドラえもんがまたもや鈴をなくして大騒ぎするお話があります。
この時の鈴の名前は「ネコ集め鈴」ですが、「ネコを集める」というよりかは「ネズミを寄せ付けない」機能がクローズアップされています。
鈴は「大事なお守り」であり、ないとネズミが寄ってくるのではないかと心配するドラえもん。
しかし、ラストでは無事に見つけることができました。
「身がわりバー」で「いつか直すつもりだった」と言っていた通り、この回では機能が直っていたみたいだよ。
「鈴を誤って食べたかも」というシーンで言及された、「ドラえもんは食べたものを全て消化するため、排泄はしない」という設定も興味深かったね。
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アニメオリジナルのエピソードのため、原作はありません。
1-2. 携帯用秘密道具を収納
1994年に製作された教育用ビデオ「未来ノート」の作中では、ドラえもんの鈴が半分に割れて、中からミニサイズの「時空間とりかえ機」が出てきます。
秘密道具のほとんど全てを、20世紀ののび太の部屋に置きっぱなしにしたまま、恐竜時代にタイムスリップしてしまったいつもの5人。
恐竜に襲われた上、道具がなくてピンチ!という時に鈴の中から携帯用の道具が登場し、事なきを得ました。
「時空間とりかえ機」以外でも、スモールライトで小さくすれば何でも収納できそうですね。
中に物が入っているにも関わらず、「チリン」と良い音色がしていました。
「未来ノート」は「新エネルギー・産業技術総合開発機構」が製作したビデオで、石油等の資源には限りがあること、風力発電や太陽光発電などの環境に優しいエネルギーがあることが紹介され、「21世紀を明るい未来にしよう」と締めくくられています。
↓「未来ノート」は、雑誌『ぼく、ドラえもん』第13号の付録DVDに収録されています↓
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1-3. 小型カメラ
1990年に刊行された『大長編ドラえもん(10)のび太とアニマル惑星』では、鈴が「小型カメラ」になっています。
偶然行き着いた「動物の国」で、知らない間に写真を撮っていたドラえもんにのび太が尋ねたところ、判明しました。
「あれは壊れっぱなしのネコ集め鈴じゃなかった?」と聞くのび太に対し、ドラえもんは「ぼくがいくら中古ロボットでも、新品の部品と取り替えることもあるの!!」と答えています。
アニメ映画でも写真を見ているシーンはあるものの、該当のセリフはありませんでした。
↓原作漫画『大長編ドラえもん(10)のび太とアニマル惑星』はこちらで読むことができます↓
大長編ドラえもん(10)のび太とアニマル惑星↓映画『のび太とアニマル惑星』はこちらで観ることができます↓
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1-4. 再び猫を集める
2013年公開の映画『のび太と秘密道具博物館』で、再び鈴が盗まれてしまいます。
「ネコ集め機能が壊れてたんだろ?」と聞くのび太に対し、ドラえもんは「何年か前に修理に出したんだ」と答えています。
持ち込んだ未来の修理工場では「古い型だから新しいのを買った方が5倍は安い」と言われますが、ドラえもんは「どうしてもこれがいい」と、直して貰うのでした。
本作での、ドラえもんの鈴への執着度合から察するに、過去に「携帯用道具入れ」や「小型カメラ」になっていた時も、内蔵された機能こそ違えど、外側は同じ鈴だったのかもしれません。
ちなみに、『のび太と秘密道具博物館』では、ドラえもんが鈴をしていないと「ネコ化する」という設定が加わっています。
四つん這いで歯を剥き出しにしたり、動くものにジャレたりするドラえもん。
この設定は初期のエピソードでは見られず、本作で初めて登場するものですが、個人的にはなくても良かったように思います。
【オマケ】ドラミちゃんの鈴の役割
ドラミちゃんの鈴は『子守り歌鈴』という名前で、「鈴の音を聞いた人を安らかにさせる」役割があることが、複数のガイドブックで明らかにされています。
「赤ちゃんもぐっすり」だそうですが、ドラミちゃんという「女の子」のグッズにこのような機能を持たせるとは、今なら反感かったりして…。
②ドラえもんが鈴にこだわる理由
これまで見てきたように、長い放送期間の中で、鈴の機能は何度か変わっています。
しかし、一貫して変わらないのが、ドラえもんがこの鈴をとても大事にしているということです。
ドラえもんにとっての「この鈴」とは何なのでしょうか。
2-1. 大事なお守り
「ドラえもんのすずそうどう」で紹介した通り、初期の鈴にはネズミを追い払う機能がついていたため、ドラえもんにとっては「大事なお守り」でした。
しかし、ネズミを追い払えれば良いのなら、同じ機能を持つ「他の鈴」でも良いはずです。
型式が古くなっても「同じ鈴」でなくてはいけない理由が、ドラえもんにはあるのです。
そのワケが、映画『のび太と秘密道具博物館』で明かされています。
2-2. 大切な思い出
映画『のび太と秘密道具博物館』で、鈴を何者かに盗まれてしまったドラえもん。
「新しくすれば?」と言う周囲の声に反し、ドラえもんは「その鈴」にこだわります。
「その鈴」には、のび太との思い出が詰まっていたのでした。
ドラえもんの回想シーン
ドラえもんがセワシに連れられて、未来からやって来て間もない頃…。
勉強も運動も出来ないのび太を何とかしようと、ドラえもんは空き地でキャッチボールをして、のび太をしごきます。
「何をやってもダメダメだ」と怒るドラえもんにのび太が逆ギレし、取っ組み合いになったところ、弾みで鈴が外れ、側溝に落ちてしまいます。
泥だらけになりながら、鈴を探す2人。
やがて夕方になり、「もういいよ」と言うドラえもんでしたが、のび太はなかなか探すのを止めようとしません。
ついに思いがけないところから鈴を発見した2人は、一緒に笑い転げます。
ドラえもんは、回想します…「あの時ようやくのび太くんと友達になれたような、そんな気がしたんだ…。あんななんでもないこと、のび太くんももう忘れちゃってるだろうけど」
一方、のび太もクルト(ゲストキャラ)との会話の中で、その時のことを思い出します。
のび太の回想シーン
鈴が見つかって2人で大笑いした後、ドラえもんは鈴をかかげ、「これ一生大事にするよ」と言います。
「なんだよ、大袈裟だな」とのび太。
しかしドラえもんは言います。「これのおかげで分かったんだ。のび太くんは勉強もだめ、運動もだめ、根性もなくてどうしようもないやつだけど…でもきみは…でもきみは、いいやつだな」
「優しいんだな」じゃなくて「いいやつだな」と言うところに、「優しさ」だけでは言い表せない、のび太の色んな「いいところ」が含まれている気がして、ジーンとなるよ。
親友の言葉によって、のび太自身が「自分は何の取り柄もないわけではない」ことを気付く、良いシーンだよね。
2人の思い出が詰まった鈴であるため、ドラえもんは「その鈴」にこだわっていたのです。
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③ドラえもんが鈴にこだわる理由まとめ
ドラえもんの鈴の機能は、時代とともに変わっています。
- ネコ集め
- 携帯用道具入れ
- 小型カメラ
- 再びネコ集め
しかし、鈴を大切にする思いは終始一貫しています。
初期の頃は、ネズミを追い払う「お守り」として大事にするシーンが見られました。
しかし、映画『のび太と秘密道具博物館』で、鈴はのび太との友情の思い出が詰まった、かけがえのない宝物であることが判明しました。
ドラえもんの鈴について、よく分かったよ。
気になったエピソードから、チェックしてみてね。