ドラえもん『銀河超特急』が怖い理由5選

こんにちは！

80年代にアニオタだった『ぴのママ』です。80年代後半から、90年代前半にかけて、小学生時代を過ごしました。

『ドラえもん』は物心ついた時から大好きな作品で、小学生時代はクラスで一番の「ドラえもん通」として知られていました。

40代の現在もその愛は変わらず、漫画やアニメに触れ続けています。

今回は、怖いと評判の映画『ドラえもん のび太と銀河超特急』について、何故そんなに怖いのか理由を考察します。

• 子どもの頃に観て怖かった記憶があるので、改めて理由を知りたい
• 観てみたいけれど、どんなところが怖いのか予め知っておきたい
• 『ドラえもん』やサスペンス映画が好き

こんな方におすすめの記事です。

▲▲あらすじ程度のネタバレあり！ご注意ください▲▲

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①ドラえもん『銀河超特急』とは？

正式名称『ドラえもん のび太と銀河超特急（エクスプレス）』は、藤子・F・不二雄先生ご自身が描いた『大長編ドラえもん』の16作目に当たります。

原作漫画は『月刊コロコロコミック』で1995年9月号から1996年2月号にわたって連載され、後に単行本となっています。

大山のぶ代さんら旧声優陣により、アニメ映画化がなされ、1996年3月2日に公開。以来、ドラえもんの「怖い映画」の一つとして、名が挙がるようになりました。

尚、F先生は次作『ねじ巻き都市冒険記』の執筆中に亡くなったため、先生ご自身が「結末まで手がけた」かつ「存命中に上映を見届けた」最後の作品です。

10年以上続いてきた武田鉄矢さんの主題歌も、本作が最後。

水田わさびさんのバージョンでは、2024年の時点でリメイクされていません。

②ドラえもん『銀河超特急』あらすじ

行き先が「着いてからのお楽しみ」だと言う人気ツアー「ミステリートレイン」に、ジャイアンとしずかを誘うスネ夫。

やって来たのび太に「悪いけど定員いっぱいだ」と言いかけたところ、のび太に「どうでもいい」と言われます。

のび太は、3日間家に帰らないドラえもんを心配していたのでした。

誰もドラえもんを見ていないと分かり、気落ちするのび太。

ところが、帰宅するとドラえもんがいるではありませんか！

なんでも、22世紀で3日間も並んで「宇宙を旅する未来のミステリートレイン」の切符を買ってきたのだと言います。

学校で友達に自慢したたところ、バツが悪くなったスネ夫は「宇宙なんか危ない」と啖呵をきります。

その夜、のび太とドラえもんは早速、裏山に迎えに来た「銀河鉄道」に乗車。

ところが、窓から忍者が覗いていたり、鏡に吸血鬼が映ったりして、のび太を驚かせます。

しかし一瞬で消えてしまうため、ドラえもんに言っても信じて貰えないのでした。

目的地まで何日かかるか分からないため、夜は汽車、昼は学校と、「どこでもドア」で行き来することに決めた2人。

次の日、のび太は学校で友達に自慢します。

ちょうどスネ夫の「ミステリートレイン」の出発が夜に控えていた日であり、ジャイアンとしずかが本心はのび太のツアーに行きたいと思っていると考えたスネ夫は「行けばいいだろ」とヘソを曲げます。

その夜、ジャイアンはしずかを誘ってのび太の家へ。

スネ夫に断っていないことを気にするしずかでしたが、誰よりも先にのび太の家に来ていたのは他ならぬスネ夫でした。

お馴染みのメンバーが揃い、「どこでもドア」で汽車に乗った5人。

車内テレビや3Dゲームと、思い思いに楽しむ面々でしたが、のび太は西部劇のガンマン、スネ夫は海賊、ジャイアンは恐竜に出会うなど、たびたび怪奇現象に見舞われます。

そんな折、車掌さんと話していたドラえもんが戻って来るやいなや「列車が盗賊団に狙われている」と言い出し…？！

③ドラえもん『銀河超特急』が怖い理由5選

あらすじを踏まえ、「銀河超特急」が怖いと言われる理由として、以下の5点を探っていきましょう。

• 安全性に疑問が残るレジャー施設
• 多くの謎
• 場にそぐわないクラシック音楽
• 人間に取り憑くヤドリ
• 逃げたヤドリの大群

ひとつずつ紹介していきます。

3-1. 安全性に疑問が残るレジャー施設

まず、のび太とドラえもんの2人が汽車に乗る前から、スネ夫が「宇宙は危ない」と啖呵を切ります。

これに対しドラえもんは「ミステリートレインの事故なんて聞いたことがない」と笑い飛ばしますが、しかし、これが最初のフラグでした。

次に、盗賊団が襲ってきた際、乗客が「絶対安全なツアーだと信じてたのに」と車掌に文句を言っています。これに対しては車掌が「鍵をかけて祈れ」と神様頼り。

更に、到着した「ドリーマーズランド」において、怖がるしずかに対し、のび太が「レジャーランドなんだから安全だ」と笑顔で太鼓判を押します。

新聞記者は記事を書くために、園長らしき人物に安全性について質問。

園長は「絶対に安全だ」と言い切り、その理由までとうとうと述べます。

しかし、こう何度も「安全」について言及されれば、視聴者は「安全ではない」ことに気付かざるを得ないでしょう。

また、園長によれば「ドリーマーズランド」は、資源の枯渇によって衰退の危機にさらされた地元住民の苦肉の策で作られたものであり、決して「夢の国」ではないことも判明するのです。

3-2. 多くの謎

汽車に乗って間もなく、のび太たちは、忍者、吸血鬼、西部劇のガンマン、海賊、恐竜…と、様々な物に出くわします。

一瞬で消える上に、現れる物の統一性がないため、視聴者にも「もしかしたら◯◯なのでは？」という今後の展開の予測が立てづらいのです。

それらの化物の謎が解かれないままに、次は展望車の謎。

そして現れた「ボームさん」も、従来のドラえもんのゲストキャラとは違って「大人」（見た感じ若者ですらなさそう）。

5人との距離感もつかず離れずな為、本当に味方なのか否か、最後まで分かりづらいです。

疑っていたものが実は安全で、信じていたものが実は敵だったなど、疑心暗鬼にさせられる展開が多いです。

3-3. 場にそぐわないクラシック音楽

強盗団との戦いや、ロボットの暴走など、「ここぞ」と言う時に何故かクラシック風の音楽が流れるのです。

普通なら、近代的な電子音楽が似合いそうな場面で、バイオリン（かな？）などの音色が仰々しく奏でられるとかなり違和感が…。

クラシック音楽というのは、近代音楽に比べて作曲家の意図が現代人には見えづらく、分からないからこそ不気味に感じるところがある気がします。歴史がある分だけ弾き手の「念」もこもっていそうですしね。

実際にはクラシックではなく、映画用に作られたBGMかもしれませんが、「古い洋館」とか「誰もいない音楽室」とか、お化け屋敷を連想してしまいます。

3-4. 人間に取り憑くヤドリ

『銀河超特急』が怖いと言われる最大の理由が、人間に寄生する「ヤドリ」の存在です。

ヤドリに取り憑かれた人は、人格まで完全に乗っ取られ、意志も記憶も全て封じ込められてしまいます。

そんなヤドリはウヨウヨいて、600人の人間にそれぞれ一体ずつ取り憑こうとしているのだから、怖いですね〜！

小さな身体があるにはあるけれども、ほぼ実体がなく「情念」だけで生きているようなところも、オバケみたいで怖いです。

或いは、目には見えないのに知らない間に身体を蝕まれてしまうというところは、病原菌にも似ているかもしれません。

3-5. 逃げたヤドリの大群

最後、ヤドリたちは逃げて終わります。

ボスはやっつけましたが、劇中で実際に悪さをしていたのは、ボスではなく寧ろ「下々の者たち」なのです。

奴らは組織の力がなくとも、自分単体でも人に取り憑くことができるのですが、倒さずして映画が終わってしまったのは怖いですね〜。

ボスを倒したらあっさりと逃げてしまったので、取り憑かれた他の職員たちはどうなったのかすごく気になりましたが、次の画面では何事もなかったように全員整列。

そして、しずかちゃんの「取り憑かれた人もみんな元通りになって良かったわ」という申し訳程度のセリフ。

…いや、そこ端折りすぎでしょ！

「下々の者たち」に散々悪さされて悩まされてきたのに、一言で解決かい！

…と思ったけど、確かに『魔界大冒険』や『日本誕生』など他の映画でも、ボスを倒したら手下は野放しで終わってたな…。

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⑤ドラえもん『銀河超特急』が怖い理由まとめ

『ドラえもん のび太と銀河超特急』は、宇宙を走る未来のミステリートレイン、及びドリーマーズランドにて巻き起こる怪事件を描いた映画です。

『銀河超特急』が怖いと言われる理由は以下の通りです。

• 安全性に疑問が残るレジャー施設
• 多くの謎
• 場にそぐわないクラシック音楽
• 人間に取り憑くヤドリ
• 逃げたヤドリの大群

前半はサスペンス風、後半はホラー風となっています。