映画『ドラえもん のび太と雲の王国』って、どうしてトラウマになるの?
まかせて!すでに観た人にも、これから観る人にも分かりやすく、トラウマになる理由を分析してみたよ。
こんにちは!
80年代にアニオタだった『ぴのママ』です。80年代後半から、90年代前半にかけて、小学生時代を過ごしました。
『ドラえもん』は物心ついた時から大好きな作品で、小学生時代はクラスで一番の「ドラえもん通」として知られていました。
40代の現在もその愛は変わらず、漫画やアニメに触れ続けています。
今回は、トラウマになると評判の映画『ドラえもん のび太と雲の王国』について、何故そんなに怖いのか理由を考察します。
- 子どもの頃に観て怖かった記憶があるので、改めて理由を知りたい
- 観てみたいけれど、どんなところが怖いのか予め知っておきたい
- 『ドラえもん』が好き
- 環境問題に関心がある
こんな方におすすめの記事です。
▲▲あらすじ程度のネタバレあり!ご注意ください▲▲
注意: 家が流される絵を貼っています。
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①ドラえもん『雲の王国』とは?
正式名称『ドラえもん のび太と雲の王国』は、藤子・F・不二雄先生ご自身が描いた『大長編ドラえもん』の12作目に当たります。
原作漫画は『月刊コロコロコミック』で1991年10月号から1992年1月号にわたって連載され、後に単行本となっています。
大山のぶ代さんら旧声優陣により、アニメ映画化がなされ、1992年3月7日に公開。以来、ドラえもんの「トラウマ映画」の一つとして、名が挙がるようになりました。
水田わさびさんのバージョンでは、『空の理想郷』が「天国」という点で似ていると話題になったものの、内容は異なり、2024年の時点でリメイクはされていません。
②ドラえもん『雲の王国』あらすじ
原作漫画とアニメはほぼ同じストーリー展開で、以下のようになっているよ。
何者かが、大海原に浮かぶ小島を上空から調査しているシーンで物語は始まります。
複数人で会話しているところから、組織だった調査のようです。
無人島であることを確認しようとした彼らですが、島には難破により流れついた老人と息子、孫の3人が暮らしていました。
何者かは天の声となって、老人に立ち退くように警告。老人は神のお告げだとして息子と孫に話しますが、2人は笑って取り合いません。
しかし夜になると大雨が降り出し、3人は溶けだした島と一緒に流されてしまいます。
雨は、その島の上空にだけ降っているのでした。
学校では、理科の授業で雲について先生が説明しています。
珍しくちゃんと聞いていたのび太は、「天国がある雲はどこにあるのか」と質問し、皆から笑われることに。
帰宅後、ドラえもんにも天国の存在を否定されてしまいます。
夢のない世界にガッカリしたのび太はタケコプターで家出を試みますが、すぐに電池切れで落下。
落ちるのび太を受け止めたのが、ドラえもんが秘密道具「雲かためガス」で固めた雲でした。
ドラえもんの提案で、2人はそこに「天国=自分たちの雲の王国」を作ることにします。
しずかちゃんに王国に建てるお城の絵を書いてもらい、秘密道具で建設を始めるも、なかなか作業がはかどりません。
資金がないため、これ以上、建設用の道具を買えないというドラえもんでしたが、パパから「株」の話を聞いたのび太は名案を思い付きます。
次の日、しずか、ジャイアン、スネ夫を家に呼んだのび太。王国建設のため、株を買って欲しいと持ちかけます。
お金のないしずかとジャイアンに対し、スネ夫はなんと3万円分の株を買ってくれ、いよいよ王国が完成!
完成した王国でそれぞれのバカンスを楽しんでいると、突然、地面が大きく揺れます。雲が高い山の頂に引っかかったのでした。
調査のため、雪が吹雪く山に降りたったのび太とドラえもんは、気絶した少年を乗せて歩く大きな亀に出会います。
少年を王国に運び、「お医者さんカバン」で手当てをした後、5人は一旦家に帰ることに。
王国では夜になっていましたが、「どこでもドア」につけた時差調節ダイアルの機能で、家を出たお昼の時間に帰ることが出来たのでした。
家で改めて「大亀」について百科事典で調べていたドラえもんは、それが亀ではなく、大昔に絶滅した哺乳類「グリプトドン」であることを突き止めます。
謎を抱えながらも、翌日、雲の王国に戻る5人。すると、少年がいなくなっていました。
王国から出られるはずはないのに、いつまで経っても現れないため、一行は少年を見つけた山に再び行ってみることに。
その頃、家ののび太の部屋では、皆が勉強していると思ってジュースを持ってきたママが、「どこでもドア」を見つけます。
遊びに出かけたと思い機嫌を損ねたママは、ドアを開けようとして、ノブについていたダイアルを滅茶苦茶に回してしまいます。
一方、少年を見つけられないままに引き上げようとした5人は、山の頂に留めておいた王国が、風に流されてどこかへ行ってしまったことに気付きます。
王国を覆うバリアのため、雲を一つ一つ覗きこまなければ見つけられません。
手分けして探していると、のび太が見つけて皆を呼びます。
しかし、いざその雲に入ってみると、そこには天上世界が広がってはいたものの、自分たちの王国とは違う世界でした。
地上ではすでに絶滅したドードー鳥を見つけ、驚く皆の前に現れたのは、マンモスに乗った女性。
天上人だというその女性=パルパルの話では、地上で絶滅した動物たちを保護しているとのこと。
宿舎に招かれた5人は喜びますが、出迎えた男性には歓迎されていない様子で…?!
③ドラえもん『雲の王国』がトラウマになる理由6選
あらすじを踏まえ、「雲の王国」がトラウマと言われる理由として、以下の6点を探っていきましょう。
- 自己犠牲的な歌
- 壊れるドラえもん
- 自分の家が流される未来
- 徹底的な悪者扱い
- 戦争の始まり
- 32年後の現実
ひとつずつ紹介していきます。
3-1. 自己犠牲的な歌
映画は無人島に住む純粋そうなおじいさんを、「怪しげな声」が監視するシーンから始まります。
冒頭から流れる不穏なBGMに視聴者の不安も募ることとなりますが、実は劇中で最も不穏なBGMは、武田鉄矢さんによる主題歌だと思います。
「雲がゆくのは…」というその歌は、とてもしんみりとした曲調なのですが、最初にこの曲が流れるのが、なんと皆が雲の王国でバギーを走らせて遊ぶシーンなのです。
劇中ではのび太たちはまだ事件に出くわしていない段階…完成したばかりの雲の国で、本来なら最高にウキウキしているはずのシーンで、しんみりとしたこの曲が流れるのです。
この曲によって、視聴者は純粋に楽しむことが出来ず、「今は楽しくても、それはいつまでも続かない」ことを予感させられるのです。
曲調だけでなく、歌詞を見ると、この歌は「自己犠牲的な愛」を歌っています。
きっとどこか遠い国で僕よりつらい心の人がいるのだろう
雲がゆくのは 作詞:武田鉄矢 1992年
…そう言われれば、内戦や飢餓、蔓延する病気などで苦しむ国の人たちのことを考えざるを得ません。
おーい雲よ僕はいい我慢できるよ
その人の瞳に浮かんでくれ
雲がゆくのは 作詞:武田鉄矢 1992年
…この歌詞により、自分より辛い人たちのために、自分は「寧ろ我慢したいんだ」という歌い手の気持ちが伝わってきます。
もちろん、本心からそう思えるのであれば、人間として崇高でしょう。
しかし、本当はそうは思えないのに、「僕は」と歌われることで、歌い手だけでなく聴き手にも「我慢しろ」と強要されているように感じるなら、この歌は寧ろ恐ろしい歌に聞こえてしまいます。
最後も次のように締められています。
おーい雲よ誰かのためになるなら
冷たい雨に濡れてもいい
雲がゆくのは 作詞:武田鉄矢 1992年
キリスト教的な背景のない日本人、特攻の記憶も色褪せない日本人にとっては、このような「自己犠牲愛」がレベル高杉と感じるのは私だけでしょうか。
この曲を「名曲」と感じる方もいらっしゃるからね。
3-2. 壊れるドラえもん
今作では、映画ドラえもん史上初めて、ドラえもんが壊れてしまいます※
※本作以降は何度か壊れています(ブリキの迷宮、ねじ巻き都市冒険記など)
映画ドラえもんでは、四次元ポケットがなくなるなど、度々「道具が使えない」窮地に立たされることはありました。
しかし、ドラえもん自体が壊れるというのは、小さい視聴者たちにとっては「絶対的な安心感」がなくなることを意味するのではないでしょうか。
目が「うずまき」とか「★」とかになってしまい、意味不明なことを口走ったり、感情コントロールもままならなくなってしまったドラえもん…。
この年になると(当方40代)、なんだか「老い」にも通じる気がして現実的に怖いですね。
ただ、救いなのはのび太です。
のび太は決してドラえもんに愛想をつかしたり、希望を失ったりはしません。のび太が「ドラえもんは直る」と信じているので、視聴者も「ドラえもんは壊れたままではない」と信じることができます。
壊れても共に旅を続けるのび太と、壊れているのに当たり前のようにのび太に着いて行くドラえもんに、2人の絆の深さを感じます。
3-3. 自分の家が流される未来
ママが「どこでもドア」のダイアルをいじった為、のび太とドラえもんは10日後の未来の地上世界に出てしまいます。
そこは、地上の全てを流し尽くそうと計画する天上人によって引き起こされた、大洪水の真っ只中でした。
のび太の勉強部屋から出た2人でしたが、階下からみるみる水が溢れ、ついには家ごと流されてしまいます。
流されながらのび太の脳裏に浮かんだのは、パパ、ママ、先生の顔。
愛する彼らがどうなったのか全く分からない現実の中、浮かんで来るのは彼らの笑顔。
しかし、微笑む彼らは一言も発しないまま、のび太の元から離れて行ってしまいます。
両親が自分の手の届かない世界に行ってしまう…子どもにとって、これ以上の恐怖はないのではないでしょうか。
3-4. 徹底的な悪者扱い
地上を流し尽くす「ノア計画」を実行するにあたって「最後の審判」の場が持たれ、しずか、スネ夫、ジャイアンは地上人代表として列席を求められます。
裁判の席で流される映像は、地上人が犯した環境破壊により、石油にまみれた鳥、かんばつで痩せ衰えた牛など、悲惨な現状の数々。
しかも、全くアニメ風にデフォルメされておらず、情に訴えかけるような写実的な絵は恐怖を誘います。
ジャイアンが「俺たち人間を悪魔みたいに言いやがって」と感想を述べた通り、天上人はそれまで地上人が犯して来た悪について徹底的に断罪します。
彼らの話を聞いていると、視聴者の我々も、自分たちがいかに悪い存在であるか見せつけられることになります。
裁判のシーンだけでなく、天上人と出会ってからずっと直接的・間接的に「お前が悪い」と言われ続けられるような感覚は、なかなか厳しいものがあります。
3-5. 戦争の始まり
天上人が地上人に制裁を加えようと計画していることを知り、なんと、我らがドラえもんが、「考えを改めないならこちらが天上世界を滅ぼす」と、まさかの報復宣言を出します。
武力に武力で対抗するの~?!そんな~、ドラえも~ん!!
もちろん、それまでの映画でもそうだったけれど、相手が悪である従来の映画と違い、本作はこちらが悪だと言われているので、ドラえもんの言動としてちょっと違和感がありますね。
もちろん、ドラえもんは脅しで言っただけであり「本当に使うつもりはなかった」。
けれど、結果的には天上人を滅ぼすための「雲もどしガス」の発射スイッチが、同じく地上人代表だった密猟者に奪われ、実際に天上世界に撃ち込まれてしまうのです。
戦争の始まりって、こういう風かもしれない…って、妙にリアリティがありました。
元々は平和利用のために発明されたものが、悪人に利用されて兵器となってしまう歴史も実際にあり…。道具を出した人の思惑通りにはならないところも現実味があります。
3-6. 32年後の現実
さて、映画は、しずかちゃんが「今までは罪を犯してきたけれどこれからは違う」と裁判で主張。更に、味方となってくれる人々も弁護してくれます。
天上人は弁護人の言葉添えもあって「これからは変わると信じよう」という感じで終わったんですが…実際はどうですか?
映画が公開され32年経ちましたが、環境破壊は改善しているでしょうか?
この問いに対する答えが、最も恐ろしいかもしれません…。
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⑤ドラえもん『雲の王国』がトラウマになる理由まとめ
『ドラえもん のび太と雲の王国』は、天上人が地上人を断罪するストーリーによって、環境問題を考えさせられる映画です。
雲の王国が「トラウマになる」と言われる理由は以下の通りです。
- 自己犠牲的な歌
- 壊れるドラえもん
- 自分の家が流される未来
- 徹底的な悪者扱い
- 戦争の始まり
- 32年後の現実
フィクションとしての怖さよりも、現実問題としてリアリティがあり、大人にも刺さります。
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