『銀翼の奇術師』ありえない飛行機シーンがひどい理由5選（名探偵コナン）

こんにちは！

レトロアニメ大好き『ぴのママ』です。

小中学生だった80年代後半から90年代前半にかけてアニオタをしていました！

『名探偵コナン』は、工藤新一と同じ高校生の時に漫画を読み始めて以来、今も新刊が出れば必ずチェックしています。

「犯人の犯沢さん」や「ゼロの日常」などのスピンオフ作品も大好きです。

今回は、数ある劇場版コナンの中でも「ありえない」「ひどい」と評されている『銀翼の奇術師』について、何故そんなに評価が低いのか理由を考察します。　

• 『銀翼の奇術師』を観ようかどうか迷っている
• どんなところが「ありえない」のか知りたい
• 怪盗キッドのかっこいいシーンを知りたい

こんな方におすすめの記事です。

▲▲あらすじ程度のネタバレあり！ご注意ください▲▲

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①『銀翼の奇術師』とは？

正式名称『名探偵コナン 銀翼の奇術師』（ぎんよくのまじしゃん）は、劇場版『名探偵コナン』シリーズの第8作目です。2004年4月17日に公開されました。

第3作目『世紀末の魔術師』以降、2度目の怪盗キッドが登場する映画です。

キッドのかっこいい魅力を堪能できるものの、素人の女子高生である蘭が、旅客機（ジャンボジェット）を数々のトラブルを乗り越えて無事に着陸させるという「ありえない」展開を始め、ツッコミどころが多く、物議をかもし出しました。

②『銀翼の奇術師』あらすじ

「毛利探偵事務所」に、女優の牧樹里が依頼に来ます。怪盗キッドから「宝石をいただきにまいります」という予告状が届いたのです。

予告状の暗号から小五郎は、キッドが今夜の牧の舞台のフィナーレで宝石を狙ってくると推理。小五郎自身も端役で舞台に潜り込み、警戒体制を取ります。

一方、舞台の観客として同行したコナンや蘭の前に堂々と現れたのが、キッドが変装した工藤新一。高校生探偵として警察に捜査協力するフリをして偵察しようという魂胆なのでした。

突然の新一の出現にも関わらず、喜ぶよりも違和感を覚える蘭。

舞台では芝居がフィナーレを迎え、小五郎が容疑者を取り押さえますが、全くの検討はずれ。

本物のキッドは新一から警官に変装し直していましたが、コナンは見破り、屋上に追い詰めます。

キッドのハンググライダーに対抗し、パラグライダーで追うコナンでしたが、逃げられてしまうのでした。

後日、牧は宝石を守ってくれたお礼として、小五郎たちを舞台の打ち上げに招きます。

場所は函館にある牧の別荘。

同行した蘭とコナンだけでなく、園子、阿笠、灰原、少年探偵団のメンバーまでもくっついて来ます。

飛行機に搭乗しても尚、キッドのことを考えていたコナンは、子どもたちの会話にヒントを得て、予告状が意味していたのは、この飛行機の中で犯行が行われることだと気付きます。

キッドはすでに、乗客の中に紛れこんでいると確信するコナン。

一方、マネージャーから貰ったチョコレートを食べた牧が突然苦しみ出し、死亡してしまいます。

蘭の母・妃英里を探偵役に、無事に犯人を突き止めたコナン。

しかし、事件以前に牧と接触していた機長と副操縦士もまた、同じ毒にやられ、意識を失ってしまいます。

パイロットの代役として名乗り出たのは、操縦経験があると自称する若手俳優の新庄。

そして、新庄が副操縦士として指名したのは小学生のコナンで…？！

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③『銀翼の奇術師』のありえない飛行機シーンがひどい理由5選

あらすじを踏まえ、『銀翼の奇術師』のありえないシーンがひどい理由を解説していきます。

ネット上のレビューも総括すると、ひどい理由は主に以下の5点に集約されます。

• 部外者が出入りできるコックピット
• 申し訳程度の殺人事件
• 素人高校生が操縦する旅客機
• キッド一人に数十台のパトカー出動
• アクシデント続出も怪我人なし

一つずつ解説していきますよ。

3-1. 部外者が出入りできるコックピット

そもそも、何故、機長と副操縦士が毒に当たったかというと、毒のついていた牧の手にキスをしたのが原因でした。

勝手にコックピットに入ろうとする牧を客室乗務員が一旦は制止しますが、機長はかつての仕事仲間だとして立ち入りを許すのです。

女優に転身した牧に、女性への敬意を込めて、2人は彼女の手に口付けをしたのでした。

その後、眠気のあった機長がコーヒーとともに乗務員に出されたお菓子を食べたところ、唇についていた毒を摂取してしまったのです。

副操縦士も同じお菓子に手をつけ、同じ目に。

しかし、このシチュエーションは現実ではありえないこととして、物議をかもし出しました。

現実には、一般人がコックピットに入ることも、機長と副操縦士が同じものを食べることもないそうです。

この辺りを考慮し、『コナン』の映画シリーズでは初めて、本編終了後に「この作品はフィクションです」というテロップが流れることとなりました。

3-2. 申し訳程度の殺人事件

「ありえないシーン」からは少し逸脱しますが、本作での殺人事件の存在感は非常に薄いです。

毒殺は、あくまでも「パイロットたちが毒で操縦不能になる」というシチュエーションを作るための前座でしかなく、本作のメインではありません。

従って、コナンの犯人究明もいとも簡単に行われており、推理モノとして、「誰だろう…」と予想しながら観たいという視聴者には物足りない仕上がりとなっています。

『名探偵コナン』では、犯人の動機に同情の余地があり、事件解決後に余韻に浸れるようなエピソードも多いのですが、本作では動機にはサラッと触れられるだけで後は見向きもされなくなり、ちょっと犯人が可哀想になっちゃうレベルですね。

わざわざ妃英里を登場させた意図も分からず、いつも通り小五郎が探偵役で良かったんじゃない？って思います。

3-3. 素人高校生が操縦する旅客機

操縦不能となったパイロットたちに代わり、新庄（に変装したキッド）とコナンが操縦をすることになりますが、これは怖いッ！！

キッドは少し経験があるようなことは言っていましたし、普段から飛ぶことには慣れているため、可能性が未知数なだけに少しは頼りにして良いかも？と期待は持てます。

しかし、コナンに至っては、ハワイで親父にセスナの操縦を教わっただけ…。しかも、地面の上で習っただけで、実際に飛ばしたことはないと言うのです。

車の運転でもそうですが、操縦というのは体で覚えるものであり、いくら理論を学んだところで上手くいかないのではッ？！

旅客機はセスナじゃなくて、B747のジャンボジェットだし？！

該当の機体とされるB747-400

しかし、100歩譲って、コナンは並外れた勘の良さを持っています。未知なことを習得する早さも、常人よりかなり長けていると思われます。

まあ、心許ないけど、この2人ならなんとか…してくれる…かも…？！

…と思った矢先、キッドは腕を強打して操縦できないとか言い出して、その場にいた蘭に操縦席に座らせるのです。

もしワタシが乗客だったら、「そりゃないよお兄さん！」と思うでしょう。

他の乗客にも大人はたくさんいて、もしかしたらセスナくらい乗ったことがある人もいるかもしれません。

せめて、車を運転したことのある人の方が良くない…？！

一概には言えませんが、一般的には女性より男性の方が乗り物の操縦に対する勘は良い気がするけど…？！

「ただそこにいた」というだけで、何故キッドが蘭を指名したのか、全く分かりませんッ！

3-4. キッド一人に数十台のパトカー出動

蘭と操縦席を代わったキッドは「ヤバそうだから先に降りるぜ」と言って新庄の変身を解いて、ハンググライダーで降りてしまいます。

これまでの展開で一番頼りにしていたキッドがいなくなってしまう！「そんな〜」と思ったのはワタシだけではないはず！

しかし、キッドは逃げたのではなく、自分が囮になって数十台のパトカーを引き寄せることで、暗闇の中にパトカーのライトを並べて作った滑走路を、上空のコナンや蘭に示すためでした。

しかし、滑走路を形作るためには相当な数のパトカーが必要で、遠目に映し出された映像から推測しても60台はあるようです。しかも、一台につき、警官が1〜3人乗っているようです。

これらのパトカーは、「滑走路を作る」という目的を知っていて並んでいるのではなく、キッドを挟み撃ちにするために並んでいるのです。

…ありえなくないッ？！

いくら警察の手を焼いている怪盗とはいえ、凶悪なテロリスト集団でもあるまいし、たった一人の怪盗にパトカー60台＋警官100人超？

警察ってそんなに人員いるんでしょうか…。

3-5. アクシデント続出も怪我人なし

例え自動操縦に任せていたとしても、全くの未経験者が大型旅客機を操縦するなんてありえないと思っちゃいます。

なのに、本作ではそれに加えて、自動操縦装置は壊れるわ、管制塔と接触するわ、無線は途絶えるわ、燃料は無くなるわ、と、トラブル続きなのです。

エンジン一基を失っても飛べることはまだ分かるんですが、派手に建物と接触しても機体が爆発しなかったのは奇跡ではないでしょうか。

このスペクタル劇を観ている間、ワタシの脳内では映画『BRAVE HEARTS 海猿』が思い出されていました。

『BH海猿』では、エンジンが爆発して航行不能になったジャンボジェットが東京湾に着水するのですが、熟練のパイロットでも、成功させるのは非常に難しそうな感じでした。

そして、着水後、主人公たちがパイロットを助けに行くと、怪我はしていたと記憶していますね。

それなのに…！！

蘭は新一からの電話での指示に従うだけで、着陸を成功させています。

管制官とか、熟練のパイロットからの指示ではなく、これまた素人の新一からの指示でですよ？

そして、着陸後は蘭も、隣に座っていた園子も、気を失っていただけで怪我なしです。

これはもう、あまりにも現実離れし過ぎていて呆れてしまいます。

漫画はともかく、実写版『海猿』も現実を美化していると揶揄されがちですが、『銀翼の奇術師』はその上をいきました。

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④『銀翼の奇術師』の怪盗キッドがかっこいいシーン2選

ツッコミどころの多い『銀翼の奇術師』ですが、それでも怪盗キッドのかっこいいシーンは堪能できます。

ワタシがかっこいいと思ったのは、以下の2点です。

• 落ちたコナンを助けに向かうシーン
• 逃げると見せかけて滑走路を作りにいくシーン

一つずつ解説していきますよ。

4-1. 落ちたコナンを助けに向かうシーン

前半、高層ビルの屋上で対峙したコナンとキッド。

それぞれに攻撃をしかける2人でしたが、キッドの攻撃をよけたコナンが屋上から落ちてしまいます。

「うわぁぁっ！！」という悲鳴とともに、真っ逆さまに落ちるコナンを、キッドがハンググライダーを急降下させて助けに向かうシーンがかっこいいです。

実は、コナンはパラグライダーを仕込んでおり、あたかも不用意に落ちたかのように見えた悲鳴は演技だったのですが。

自分を助けに追って来たキッドに空中で攻撃を仕掛けるコナンの方が、ちょっと「こすい」気がしてしまいますね。

4-2. 逃げると見せかけて滑走路を作りにいくシーン

前述した通り、キッドは「ヤバそうだから降りる」と言って逃げたように見せかけておいて、実は飛行機が着陸する滑走路を準備するために降りていたことが後から判明するのです。

「土壇場で逃げるなんて薄情なヤツ」と視聴者に思わせておいてからの、「実は違った」「主人公を助けるためだった」という二段構えはニクイですね。

ストレートな展開よりも、かっこ良さが増す気がします。

⑤『銀翼の奇術師』を視聴できるサービス

『名探偵コナン 銀翼の奇術師』は、以下のサービスで視聴することができます。

各サービスでは、初回に限り無料お試し期間を設けています。

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⑥『銀翼の奇術師』ありえない飛行機シーンがひどい理由まとめ

『銀翼の奇術師』は毒に倒れたパイロットたちに代わり、キッド、コナン（新一）、蘭がジャンボジェットを着陸させるスペクタクル映画です。

現実離れしたシーンが多いことから、「ありえない」と視聴者に不評な理由は、以下の5点です。

• 部外者が出入りできるコックピット
• 申し訳程度の殺人事件
• 素人高校生が操縦する旅客機
• キッド一人に数十台のパトカー出動
• アクシデント続出も怪我人なし

一方、怪盗キッドのかっこいいシーンもあるため、キッドファンにはおすすめです。